皆様、お久しぶりです。ずいぶん長いご無沙汰でした。
世の中はコロナで大変な時期ですが、私は元気です。
以前の記事でUnityでゲームを作ると息巻いておりましたが、銀よりも熱しやすく冷めやすい私は、ちょっとしたパズルゲームを作って満足。ゲーム作成ブームは終わった模様です。(また復活する可能性はあります)
最近はSF小説にどっぷりハマって、自作沼というよりSF沼に入り込みつつあります。
ドハマリの最初の一発がこれ
これ、上下巻あるんですが、めちゃくちゃ面白かったです。
「冷徹な殺人機械のはずなのに、弊機はひどい欠陥品です」
この文言が私のハートをガッチリゲット。貨物船AIと仲良くなったり、施設のセキュリティシステムを手懐けたり、ドローンをハックして攻撃したりと、機械AIのコミュニケーションを楽しく見させてくれる逸品でした。
さて、近況を報告したところで、いよいよ本題。
Contents
水冷PCくん、ついに盛大におもらし。
思い起こせば数年前、「ハードチューブ水冷PCができたよ!」という記事で紹介したように、初めての水冷PCが完成しました。
そこからちょうど3年、メンテナンスといえば、精製水を継ぎ足しただけというあまりに無精な扱い。それでも健気に頑張ってくれていた水冷PCくんですが、いよいよアカンようになったみたいです。
水漏れ現場
鬼のような応急処置です。気づいたのがポンプの異音(時折スカッスカッと小さな音がする)からで、「なんや、またお水の催促かいな」と覗き込んでみたところ、これですよ。
写真撮影は実際に漏水を発見し、大急ぎでタオルをあてがい、さらにタオルがどんどん濡れていってしまうので、小型のボールを例の台所から持ってきて、さらに防水テープを何重にも巻いて、不格好ながらもとりあえず漏水が止まってからです。
実際、目の前で漏水してたら、写真撮っている余裕なんてないんですね。ポチャポチャと早い勢いで流れ落ちるクーラントを前にしたら、人間は無力です。
と思っていたら、まだチョビチョビと漏れ出していて、少しずつですがやはりボールの中のクーラントが溜まって行きます。
一点、不幸中の幸いか、この漏出箇所、フィルターがある場所で、(調子に乗って)無駄に外に張り出した水路を作っていたため、周辺パーツにはクーラントが漏れかかるということはありませんでした。
写真のようにすぐ下にグラフィックボードがあるのですが、そちらにも影響はなく、ホッとするのもつかの間、さて、どうしたものか。
水漏れ箇所の特定
基本的な場所はフィルター用パーツ及びフィッティング付近だとわかっていましたが、実際にここから漏れている、というのは特定できていません。
真下に10万以上するグラボがある状態で、漏れるクーラントを前に「ふむふむ、ここから漏れているのかな?」などと、余裕をブッこくほど人間ができていません。
そこで採った手段が、放置。
タンクの水量も激減している状態でしたので、電源を切ってしばらく放置したら、少しは漏れの勢いも弱くなり、テープを剥がして確認できるのではと。なんてね。これは後付の理由で、実際は「さーて、どうしよう」と途方に暮れての放置でした。
しかし、待てば海路の日和ありの言葉通り、ご覧のように水は下へと溜まり、漏水箇所にはもはや漏れ出すクーラントがない状態に。
よーく見て色々いじってみると、どうもフィルター部品のあたりから漏れているようだと判明。この無駄に後部へ出っ張った水路すべてを取っ替える必要が見えてきました。
しかしながら、水路の変更は新たにハードチューブを加工して、サイズをあわせて、フィッティングを装着してとめちゃくちゃ手間がかかります。つまり修復までに時間がかかってしまいます。
この水冷PCは私のメインPCなので、一日使えなくなるだけで手が震え、二日目で目眩・動悸、三日目には逆立ち全裸で町徘徊と、禁断症状が出てしまいます。
なんとか簡単に直す方法はないだろうか・・・
じっと水路を見る。
んん?
フィルター部分が漏れているわけで、そこ以外は平気なわけだ。
ということは・・・
そのあたりの形状から考えると、まずこう。
そして、こう。
これならチューブの角度を変えて上部フィッティングにブチ込むだけだし、禁断症状もでなくてすみます。
修理開始
というわけで、なんとこの状態からクーラントも抜かずに作業開始。
元凶だった彼は、見事に分解されます。
二枚もフィルターが付いていたんですね。開けてみましたが詰まっている様子はありませんでした。で、実際どこが漏れていたかというと
少し分かりづらいですが、左下のほうに水滴がいくつか染み出しているのが見えますでしょうか。フィルター部品なのですが、ガラス製ではなくプラスチック製で、亀裂が入った模様です。
その他、問題の部分に使用していたフィッティング類。
出っ張りの部分だけで結構な重量があったのかもしれません。
で、実際に取っ払った部分から残ったチューブの角度を変えて、上部の可変フィッティングへと取り付けようとしたのですが、当たり前のように、そう簡単にはいきません。
ハードチューブを使用した水冷PCの水路はかなりしっかり採寸して、切断や曲げをおこなって組み上げていくものです。ソフトチューブのように自在にチューブが動かせるわけではないので、そこは非常に神経を使うところ。
それが「なんとなく見た感じでいけそう」というふざけた理由ではそうそうにきちんと接続されてはくれません。
そこで出たのが、これです。
変態的可動フィッティング。勝手に命名しました。
この一連のフィッティング、ものすごく可動域が広く、様々な形状に変化可能です。このフィッティングをパズルのように、ああでもないこうでもないといじっていると
あ、入った。(クーラントは相変わらず抜かないまま作業)
ピッタリ入りました。
これは図ってやったことではなく、偶然運良く、変態的可動フィッティングがある近くでうまい具合に曲がったチューブがあったので、なんとかできたという僥倖です。
コーヒーポット改(ストローを刺しただけ)を使用して、クーラントに精製水を追加します。
ちなみにもとのクーラントはパステルオレンジでしたが、時間経過と精製水の継ぎ足しとあとは熱のせいかな、なんだかピンク色になってしまっています。
まぁ、CPUクーラーからマザーボードからGPUクーラーからずっと輝いておりますので、実質クーラントの色なんてほどんどわかりませんし、何だったらただの精製水だけでも十分綺麗だったりします。
さあ、漏れが無いか確認の流水です。水路がスッキリしています。
漏れが無いようなので、これにて修理終了。
うーん、スッキリした水路のほうがやっぱり良いですね。
まとめ
今回はかなり焦っての作業だったので、かなり手抜き作業となってしまいました。実際に作業開始から終了までは2時間程度だったと思います。
今回のザックリ取り外した部分にはフィルターがついていたのですが、もはやクーラントにパステルカラーの成分はほとんど残っておらず、フィルターを通す必要もあまりない気がしたため、しばらくはこのままでいきます。
ただ、一つ、どうしても使いたくて無駄に使っていたフィッティングが取り外した部分に入っています。
彼です。単純に終端のネジの表面を加工してあるだけなのですが、この形は基本的に機械式時計のムーブメントなんです。
機械式時計のムーブメントはそれだけで美しいと思ってしまう癖があって、一時期ムーブメントだけ集めてたこともあるくらい。
このフィッティングは他のものより高く、たしか日本円で1200円くらいしたと思います。これが使いたくてあんな後ろに無駄に出っ張った水路組んだのに・・・。
しかし、今回の教訓は、結局水路は最短経路を効率的に通るものが一番ということでした。